2024年7月、フランスのパリにて開幕するパリオリンピック・パラリンピック。
新競技として注目されているダンススポーツ競技「ブレイキン」をはじめ、水泳や陸上競技、サッカー、バスケ、クライミングなど32競技329種目がスタートしました。
普段、触れることのないスポーツもこのときはと、楽しみにしている方も多いはず。
そんなパリオリンピック・パラリンピック(以下、パリオリンピック)ですが、今回、開催するにあたり、パリでは環境問題などにも注力をした「最もサステナブル(持続可能)な大会」にすべく、力を入れています。
国際的な温暖化対策の目標を定めた「パリ協定」採択の地で開催されるオリンピックとして、「サーキュラーエコノミー戦略」を運営の柱に掲げ、「史上初の持続可能なオリンピック・パラリンピック」という環境負荷低減に向けた様々な取り組みを実施しています。
では、どのような取り組みが実施されているのかみていきましょう。
パリオリンピックのサステナブルな取り組みの背景
これまでの2012年のロンドン大会、2016年のリオ大会などでは、平均して350万トンの二酸化炭素(CO2)が排出されてきました。
パリのアンヌ・イダルゴ市長は、環境問題に熱心であることで有名です。
今回、イダルゴ市長によってオリンピックの誘致の時から「環境に優しい大会にするか、そもそもパリでは開催しないか」の2択を宣言し、史上最もサステナブルな大会の開催を目指してきました。
そして、パリ協定に沿うため「CO2排出量を2012年開催のロンドンオリンピックと比較して半分にする」という目標を掲げ、これまで平均350万トンだったCO2排出量を大幅削減し、156万トン以下に抑えることを目標に掲げて実施に取り組み始めました。
このCO2排出量の問題以外でも、オリンピックは多くの環境問題を抱えています。
例えば、選手村や競技会場の建設、交通手段の道路整備による【自然破壊】、多くの選手や観光客が訪れることによる大量の【ゴミ問題】、【フードロス】などが問題となっています。
パリオリンピックでの主な取り組みの内容
パリオリンピックは、これまでのオリンピック大会の中で最もサステナブルな大会にするために、環境に配慮したさまざまな施策を導入しています。その中でも具体的な取り組みを5つご紹介します。
① プラントベースフード(植物由来の原材料を使用した食品)・国内産の食材を積極的に使用
② 使い捨てプラスチックを使用しない
③ 競技施設の95%は既存・仮設の施設を利用
④ 環境と選手に優しい選手村
⑤ 環境に負荷をかけない移動手段
それぞれ見ていきましょう。
プラントベースフード・国内産の食材を積極的に使用
約4週間にわたるパリオリンピックでは、選手やボランティア、観客、メディア関係者など多くの方に向けて1,300万食以上が提供される見込みです。
大会期間中の食事に関して、組織委員会は「PARIS 2024 FOOD VISION(フードビジョン)」という指針を発表しています。
この「フードビジョン」は農家、シェフ、職人、レストラン経営者、栄養士、サステナビリティに関する専門家など約120の組織や団体の協力によって作成されました。
世界中から集まる多様な文化的背景をもつ人々を満足させるために、メニュー開発や調理にはミシュラン星つきレストランのシェフをはじめとする複数の料理人たちが携わり、大会を通じてよりサステナブルで健康的な食習慣を推進することを目指し、地元産の野菜や豆、穀類を使用した趣向を凝らした料理が提供されるという内容になっています。
この取り組みの中で、特に注目をされているのが、「プラントベース」の増加。
食事の選択肢においてプラントベースのオプションを増やし、比較的環境負荷の高い動物性食品の消費を減らすことに重点を置いています。
例えば、観客 向けに販売されるメニューの60%以上をベジタリアン対応に、ボランティアやスタッフ向けには50%以上をベジタリアン、もしくは50%以上の動物性タンパク質を植物性タンパク質に置き換えるといったことで、CO2排出量を減らすようにしています。
また、地元の食材・旬の食材を使うことで、輸送によるCO2 排出量の削減を目指す「地産地消」の考え方も取り入れています。
オリンピックという世界中から注目される大会で、その裏では地球に対する環境問題も存在しています。
オリンピック同様、世界の共通の取り組みとして、持続可能な社会にするために、何ができるのか。
今回はパリオリンピックにおける食事の取り組みを見てきましたが、次回のコラムでは残りの住環境や設備についての内容を見ていきましょう。
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