
厳しい冬の寒さもようやく通り過ぎ、本格的な春の訪れの準備に向けて、越冬していた虫たちが動き出し、植物たちも柔らかな蕾を携える光景が自然と目に入ってくる季節となってきました。
体も軽やかになり、外出することにワクワクしてきます。
そして暖かくなってきて楽しみになるのがお花見やピクニックなどの春のイベント。
春を感じながら外で食べるお弁当は格別に美味しいものです。
せっかくならば冬の強張った体を養い、心も癒してくれるお弁当はいかがでしょう?
ご家族や気の合った仲間たちからも褒められ喜ばれるお弁当をご紹介したいと思います。

陰から陽の季節へ
冬の季節は 太陽の位置が低く、日照時間も少ない為、太陽の光は貴重なものです。
陰陽論では冬は「陰」。陰は拡散する作用もあり、せっかく地球に当たった温かい太陽の光も拡散して地上に残りづらくなります。
その為、気温も低く、私たちの体も強張ってしまいます。行動も思考も鈍くなりがち。心もどんより沈みがちです。
そして 春分では、昼と夜の長さが同じとなり、春分を過ぎると「陽」の春の要素が増えてきます。
気温差もまだまだ激しい季節ではありますが、自然は春に向けて動き出し、私たちも少しずつ動きやすくなる季節となります。
私たちの体もそんな季節の変化に戸惑いがち。
季節に合う食材を食べることで内臓も動き始めて行きますが、では春の食材で取り入れてもらいたいものはどのようなものなのでしょうか。
取り入れて欲しい春の食材とは?
五行で言えば春は「木」のエネルギー。
「木」は春の象徴でもあり、成長や上昇を表すもの。
私たちの心も暖かい季節を迎えるにあたり、ポジティブに上昇して行きます。
そして陰陽五行では季節に対応する臓器があります。
春は「肝臓」が季節の臓器とされ、環境の変化も多く、様々なストレスを抱え、肝臓への負担 も大きくなる季節です。
そんな肝臓を労ってくれる食べ物が…
[穀物]大麦・小麦・ライ麦・丸麦・ハトムギ
[野菜]ネギ類・セロリ・水菜・パセリ・菜の花・ニラ・小松菜・もやし・スプラウト
[野草]たけのこ・ふき・タラの芽・よもぎ
[海藻]わかめ・ふのり・青のり
[豆] レンズ豆・納豆・テンペ
[果物]レモン・ライム・梅干し
麦類は太陽に向かって成長するエネルギーの高い食材。
腸内環境を整えるビタミンB群や食物繊維が豊富で、肝臓の働きも良くなります。
野菜は疲れた肝臓を癒し、こちらも肝臓の働きを良くしてくれるもの。
野草は肝臓に溜まった老廃物を除去してくれる働きがあります。
また、五行で言うと春は青(緑)の物が臓器を癒すとも言われています。
海藻は上昇のエネルギーに相応しく、豆類には肝臓を強くするための栄養素が豊富に含まれており、果物では酸味のある食材が肝臓の動きを整えてくれると言われています。

肝臓を養う優しいお弁当作り
①玄米とたけのこの梅酢おにぎり
②丸麦と菜の花のサラダ
③青菜と春野菜のおひたし
④わかめと長ネギ、レンズ豆の野菜ブイヨンスープ
⑤大豆ミートの唐揚げ レモン添え
⑥簡単杏仁豆腐
① 玄米とたけのこの梅酢おにぎり(4人分)

【原材料】
玄米…360g
海塩…ひとつまみ
★たけのこ…60g
★梅酢…大さじ2
★甜菜糖…大さじ1
1, 6時間以上浸水させた玄米をざるにあげ、圧力鍋に入れ、玄米の量の1.3倍の水と海塩を加える。
最初は強火で、圧が上がったら弱火にし、約20分〜25分ほど炊く。
圧力鍋の火を止め、圧が下がるまで置いておく。
2、★を混ぜ合わせておき、粗熱が取れた玄米に加えて混ぜる
3、お好みのおにぎりの形に整える
4、お好みで海苔を巻いたり、飾りに桜の塩漬けや梅肉を乗せてもOK
※たけのこは湯掻いたものがおすすめですが、水煮のものを使用してもOK
② 丸麦と菜の花のサラダ(4人分)

【原材料】
丸麦…100g
にんじん…50g
菜の花…50g
缶詰のコーン…50g
★米油…大さじ1
★醤油…小さじ1
★塩…小さじ1
★黒胡椒…適量
1、ボウルに★を混ぜ合わせておく
2、にんじんを角切りにして茹でる
3、菜の花をさっと茹で、1㎝ほどに切る
(2、3の茹で汁は取っておき、おひたしとスープに使う)
4、丸麦を適量の沸騰したお湯で炊き、柔らかくなったら水を切り、熱いうちに1へ入れて混ぜる
5、4の粗熱が取れたら2と3とコーンを加える
※菜の花の代わりにブロッコリーや青菜でもOK
③ 青菜と春野菜のおひたし

【原材料】
小松菜…2株
水菜…1株
1、丸麦サラダの茹で汁で小松菜をさっと茹でる
2、丸麦サラダの茹で汁で水菜をさっと茹でる
(茹で汁はスープのために取っておく)
3、水気を絞り、1と2を混ぜる
※キャベツや青梗菜などでも可
④ わかめと長ネギ、レンズ豆の野菜ブイヨンスープ(4人分)

【原材料】
わかめ…適量
長ネギ…適量
レンズ豆…20g
野菜ブイヨン…固形1個
野菜の茹で汁…720g
塩…ひとつまみ
1、レンズ豆を軽く洗い、他レシピに使用した茹で汁で柔らかくなるまで茹でる
2、1にわかめと塩を加え、野菜ブイヨンを入れる
3、輪切りにした長ネギを入れる
4、保温ポットに入れる
※レンズ豆は緑でも赤でもどちらでも可
⑤ 大豆ミートの唐揚げ(4人分)

【原材料】
大豆ミート(ナゲット型)…150g
★醤油…大さじ3
★味噌…小さじ1
★酒…大さじ1
★みりん…大さじ1
★すりおろしニンニク…小さじ1
★すりおろし生姜…小さじ1
米粉…適量
菜種油…適量
レモン…1/2個
1、ボウルに大豆ミートと大豆ミートが被るくらいの水を入れ、柔らかくなるまで置いておく
2、★を混ぜ合わせておく
3、1の水を切り、大豆ミートを絞る
4、3に2を加え、味がなじむまで20分ほど置いておく
5、鍋に菜種油を入れ、170度に熱しておく
6、4に米粉をつけて5で揚げる
7、油を切り、くし切りにしたレモンを添える
⑥ 簡単杏仁豆腐(4人分)

【原材料】
★豆乳…400g
★甜菜糖…大さじ4
★塩…ひとつまみ
◎粉寒天…3g
◎お湯…40g
クコの実…適量
アーモンドエッセンス…小さじ1
1、◎を混ぜておく
2、鍋に★と1を入れ、混ぜながら沸騰直前まで中火にかける
3、沸騰しそうになったら弱火にし、1分ほどかき混ぜる
4、一度火を止め、アーモンドエッセンスを3に入れる(エッセンスに含まれるアルコールが蒸発し、豆乳が溢れそうになるので注意!)
5、再度弱火にかけ、軽く混ぜ合わせる
6、熱が冷めたら器に移し替えて、クコの実を乗せ、冷蔵庫で固まるまで冷やす

お弁当を持って春を感じてみよう!
暖かな優しい日差しを思う存分楽しめる季節がようやくやってきました。
外食で好きなものを食べるのも良いですが、お弁当を持って自然に触れてみませんか?
春の季節に合うお弁当で体を養いつつ、自然の息吹を五感で感じながら、気の合う仲間と賑やかに楽しむことも、デトックスのひとつになることでしょう。
新年度がスタートし、新たなスタートを迎えるためにも、たくさんお出かけをして、体と心に優しいお弁当で心地良い季節を是非満喫してください。

アロマはベルガモットオイル、バジルオイル、ラベンダーオイルなど100%天然の精油のみをブレンド。フレッシュなハーブの香りが心地よくリラックス感のある爽やかな香り。
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