vol.391 第七の栄養素「フィトケミカル」。
エイジングケアに取り入れたいフィトケミカルとは

column

2023.11.29

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野菜がカラダに良いことは皆さんご存知の通り。
野菜を食べたほうがいいと言われるのは、ビタミンやミネラルなどが摂れるからですが、それだけではなく、野菜を食べることで最強の抗酸化作用を発揮してくれる「ある栄養素」が摂取できるからなのです。

野菜に含まれる「フィトケミカル」ってなに?

フィトケミカルは、phyto-chemicalと書き、ファイトケミカルとも言われています。
日本語では、「植物性化学物質」と訳されます。

phyto(ギリシャ語)──「植物」
chemical(英語)──「化学物質」

「化学物質」ときくと体に悪いイメージがあるかもしれませんが、フィトケミカルはとても体に良い物質で、五大栄養素や食物繊維と並ぶ重要な成分として知られています。

・五大栄養素:たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル
・七大栄養素:五大栄養素 + 食物繊維(第六の栄養素) + フィトケミカル(第七の栄養素※2)

フィトケミカルは、野菜や果物、豆類などの植物に含まれる成分の1つ 。植物が外から受ける攻撃(紫外線や虫など)から身を守るために作り出された物質のことで、色や香り、苦味や辛味などです。

フィトケミカルとはどのような栄養素?

野菜の種類によって身を守る方法が異なるのと同じように、多数の種類が存在していて、大きく分類すると「カロテノイド系」「ポリフェノール系」「イオウ化合物系」などに分かれ、その数は1万種以上にもなると言われています。
フィトケミカルの主な栄養素としては、リコピンやカプサイシン、アントシアニン、イソフラボンなどが含まれます。

フィトケミカルの働き

そして種類は異なっても、フィトケミカルに共通しているのが「強力な 抗酸化作用」があるということ。
また、抗酸化作用だけではなくデトックス作用・免疫力の向上・代謝促進・アンチエイジング効果・ストレス緩和などへの効果効能が期待できます。

フィトケミカルの強力な抗酸化作用とは

様々な効果を持つフィトケミカルですが、その中でも注目なのが「抗酸化力」。
植物は酸化ダメージから身を守るため、強い抗酸化力をもったフィトケミカルを細胞内にもっています。

抗酸化力は「ビタミンC」や「ビタミンE」などの栄養素にもありますが、フィトケミカルの抗酸化力はそれらをはるかに上回ります。

人の体と抗酸化作用

人間にとって酸素は無くてはならない存在です。
呼吸で人の体内に取り込まれた酸素は水素と結びつき、水として処理されます。
そのときあふれてしまった酸素は活性酸素に変化します。この活性酸素が増え過ぎてしまった状態を「酸化ストレス」といいます。
活性酸素は、体内のウイルスや細菌などから身体を守ってくれるメリットもあるのですが、過剰に増えた活性酸素は、健康な細胞をも攻撃し酸化させるのです。
酸化は、様々な病気や老化の原因とされ、がんや認知症、生活習慣病とも密接な因果関係が あると言われています。

この酸化に対抗する力をもったフィトケミカルは、人間の体内に入っても同じように働いてくれます。つまり体内の活性酸素を抑えて、生活習慣病や老化などを予防してくれるのです。

フィトケミカルが含まれている食材

フィトケミカルは多くは 野菜や果物に含まれています。

フィトケミカルは主に5色。具体的には「赤」、「黄」、「緑」、「紫」、「白」であり、この中から1日4~5色取り入れるような食事スタイルであれば、バランス良くフィトケミカルを摂取できます。

・赤色…トマト、スイカ、赤ピーマン、唐辛子など
・黄色(オレンジ色)…ニンジン、カボチャ、トウモロコシなど
・緑色…ホウレン草、モロヘイヤ、ブロッコリー、ピーマンなど
・紫色…ナス、ぶどう、ブルーベリー、紫蘇など
・白色…ニンニク、たまねぎ、大豆、カリフラワー、だいこん

他にも、黒色やオレンジを別分類することもあります。

まだまだ未知なフィトケミカル

今わかっているフィトケミカルですべてではなく、この瞬間にも新たなフィトケミカルや、その機能性が発見され続けています。
野菜に含まれているフィトケミカルの種類や機能性もまだまだ未知数であり多数の抗酸化作用 を秘めている可能性があると言われています。

いつまでも元気で若く、生きていたいですが、生きていく上で避けては通れない体の酸化。
だからこそ、日頃から酸化を抑えてくれる抗酸化力のあるものを生活に取り入れていくことが大切。
まずは、毎日食べる食事から。抗酸化力のある食べ物を積極的に取り入れてカラダの中から酸化を予防しましょう。

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