vol.382 働くとは?SDGs目標8「働きがいも経済成長も」が求められる現状は

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2023.11.01

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近年、会社員 をやめてフリーランスが増えたり、働き方は大きな変化が起きていますが、コロナをきっかけにさらに大きく加速をしています。

日本でもインボイス制度が始まったり、中国では大手企業が倒産したり、AIの進歩であらゆる仕事が変わってきているなど、目まぐるしい変化が起こっています。

そんな中、世界には、労働時間や労働条件が厳しい環境で働いている人は多く、15人に1人は十分な収入を得 ることができず、極度の貧困から抜 け出す事ができずにいます。
それだけでなく、働きたいと思っているのに仕事がない失業者が約2.1億人いると言われています。

そんな状態をどうにかしようとするのが、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」という目標です。
今回はSDGs目標8「働きがいも経済成長も」について見ていきましょう。

SDGs目標8「働きがいも経済成長も」とは

SDGsの17の目標の8番目には「働きがいも経済成長も」というものが定められています。
これはすべての人のための継続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進するとされており、環境保護と両立する経済発展と、働きがいと十分な収入を得られる仕事の創出が求められています。
これにより、貧困削減や社会的不平等の解消、持続可能な経済発展が達成され、包摂的な恩恵がもたらされることを目指しています。

簡単に言うと、人間らしい生活を維持するために経済を成長させていくことと、働きがいを保つために休みを維持し、長時間労働を防いで豊かな暮らしを保つことをバランスよく伸ばして、より良い社会を目指していこうというのがSDGs目標8です。

(他のSDGsに関する記事)
vol.304 SDGsの第3の目標「すべての人に健康と福祉を」。世界の子どもたちと医療について

vol.322 SDGsの第4の目標「質の高い教育をみんなに」。世界の状況を知ろう

ディーセント・ワークとは?

ディーセント・ワーク(Decent work)は、1999年の国際労働機関(ILO)の総会で初めて使われた言葉です。
「ディーセント」とは英語で「まともな」「きちんとした」「妥当な」という意味です。
誰もが性別などで差別されることなく平等に働く機会が得られ、さらに安心できる職場環境で公正な賃金が受け取れる、つまり、人としての権利をまっとうに受け取れる仕事を意味しています。

なぜ、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」が必要なのか?

SDGsで「働きがいも経済成長も」という目標が掲げられているのには、いくつかの理由があります。

1:失業率 の深刻化

それは、背景には世界の失業率が深刻化していることが挙げられます。
特に2008年に起こったリーマンショック以降、アメリカを中心に世界的な金融危機と、それによる経済減速が起きたことが大きな原因の1つとされています。
世界の経済は、回復を続けているものの、その成長スピードは遅く、格差は広がり、雇用は労働力人口の成長に見合うペースで増加していません。
実質、2020年には世界の失業者は2.2億人を超えており、そもそもの雇用機会も不足しているのが現状なのです。

このように、世界にはまだまだ貧困と不平等がはびこっており、満足に働けない人や、仕事はあっても貧困から抜け出せない人、学校に行けず働かなければならない子どもがたくさんいるといった問題があるのです。

2:教育を受けられず児童労働につながっている

世界では学校で勉強したくても、いろいろな理由から働かなくてはいけない子どもたちがたくさんいます。さらに、奴隷として人身売買の対象になる子どもも多く存在します。
このように世界では、10人に1人が学校で教育を受けずに働いているのが現状なのです。
教育を受けないまま大人になると、貧しさから抜け出せない、病気やケガをしても治療を受けられない、安定な仕事につけない、不安定な仕事から犯罪につながるという問題が起こっています。

具体的な世界の貧困や労働問題についての状況

世界銀行(World Bank)によると、2015年の統計では、世界の10人に1人は、1日1.9ドル未満で生活しています。
その数、7億人以上が極度の貧困状態にあるのです。

1990年の段階ではこの貧困の人数が18億9,500万人だったので、7億人というとかなり改善されています。
しかし、実態は、中国など経済成長が著しい国の中での貧困率が改善していますが、最貧国では状況があまり改善しておらず、数字だけで楽観することはできません。

世界銀行は、この「1.9ドル」未満で生活する人の割合を、2030年までに3%に減らすことを目標に掲げています。

貧困を解決するためには働くことが不可欠です。しかし、世界では働くことに対する様々な課題を抱えているため、解決は一筋縄ではいかないのです。
では、この課題 に対して、どのような取り組みがなされているのでしょうか。
次回は具体的な世界の取り組みを見ていきましょう。

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【参考】
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/8-economic_growth/
https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-8.html
https://www.asahi.com/sdgs/article/14782124#h189slb4l46s81lnowdl1bn44q7pdfi4e
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/decent_work_sdgs/
https://sdgs-support.or.jp/journal/goal_08/
https://spaceshipearth.jp/sdgs8/
https://sdgs.city.sagamihara.kanagawa.jp/sdgs-17goal/08_decent-work-and-economic-growth/

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