vol.323 教育がもたらす私たちの生活への価値。
世界の取り組みと私たちができること

column

2023.04.03

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前回、世界の教育の現状を見てきました。
日本では当たり前に、男女ともに読み書きができていますが、世界では当たり前ではない国が多くあります。
想像してみてください。もし今あなたが、文字が読めない、書けない生活だったらどうでしょうか?
今されているお仕事や友達との会話、SNS、ネットサーフィンなど全部の生活が変わってくると思いませんか?
私たち日本人には当たり前になっている教育。ですが、国内でもその差は起こっています。

日本の教育の現状と課題は

途上国と比べると、日本ではすべての子どもが性別や境遇に関係なく学校に通うことができます。
ですが、教育の問題は世界だけではなく、日本でも起こっています。

不登校による学力低下

小・中・高・特別支援学校において、いじめや家庭の問題による不登校が深刻な社会問題として存在しています。文部科学省の調査によると、令和2年度の国立、公立、私立の小・中・高・特別支援学校におけるいじめの認知件数は、約51万7000件、小・中学校の不登校児童生徒数が約19万6000人という結果が出ていて、過去最大の数となっています。いじめや家庭内の問題で不登校になることは、教育の機会を断ってしまうことにつながる大きな問題です。

教育機会の地域差

また、過疎化が進む地方では、都会に比べて学習塾や予備校が少ないため、教育機会の不平等も課題です。

2013年度の全国学力テストの結果を分析したところ、世帯収入が多い生徒と少ない生徒において、学力テストの正答率に約20%の開きが生じたというデータもあり、家族の経済力と学力 に強い相関があることがわかっています。

このように日本においても、開発途上国のような教育問題はないものの、親の経済格差による子どもの教育格差は社会的問題として捉えなければなりません。

教育に対する世界の取り組みは?

ではこういった世界の教育の課題に対して、どのような取り組みが行われているのでしょうか。

学校運営「みんなの学校プロジェクト」

この「みんなの学校プロジェクト」は一言でいうと住民参加型の学校運営。
国や行政の力ではなく、その土地に暮らす親や地域の人たちが協力し合い運営するコミュニティ協働型学校運営という仕組みが作られました。

2004年に西アフリカのニジェールでわずか24校から始まったこのプロジェクトは、JICAなどの協力の元、2021年の段階でアフリカ8カ国・約5万3000校の小中学校に拡大しました。住民一人一人が自分たちの手で子どもたちの未来の為に、援助に頼らなくても持続可能な理想の学校を作り上げていったのです。

女性のための識字モデル事業(SMILE Asiaプロジェクト)

これは、公益財団法人ユネスコ・アジア文化センターによって2008年からカンボジアで実施されている取り組み。
アジア太平洋の人々と協働し、 誰もが平等に自らの意志で参加できる学びの基盤づくりを促進しており、その中の取り組みとして、妊婦さんや子育てママを対象に、長きにわたって続いた政情不安と内戦の影響で基礎教育を受ける機会を奪われ、基本的な読み書きを習得できないまま成人となった人々207万人を対象として学習の機会を提供しています。

南アフリカトヨタ社による「教育プログラム」

南アフリカトヨタでは、ダーバン工場から半径50 km以内の、恵まれない学習環境下の小学校を対象とした「トヨタティーチ初等教育プログラム」に取り組んでいます。
これは学校毎のニーズや課題に合ったアドバイスや教育動向情報が専任のメンターにより受けられ、教材の提供等も行い、学校運営組織とともに、教師のカリキュラム理解度向上と児童の学力向上を支援しています。

国内でも始まる様々な教育支援

国内でも様々な企業がそれぞれの得意を活かして教育支援を行っています。

政府機関による「土曜学習応援団」

平成26年より、文部科学省が「土曜学習応援団」という活動を開始しています。
これは、賛同した企業・団体・大学などが地域や学校からの要請により、土曜日だけでなく、平日の授業や放課後に課外活動を行うというものです。

日本の大手家電メーカー・パナソニックによるソーラーランタンの寄贈

ソーラーランタンを寄贈したカンボジアの農村部ではランタンを使用し夜の識字教室などが開かれたことにより、現地での識字率が向上しました。

総合電機メーカー・ソニーグループによる教育格差解決に向けた「感動体験プログラム」

国内における子どもの教育格差縮小に向けて、「感動体験プログラム」を実施しています。
ソニーグループの製品やコンテンツ、技術などを活用し、STEAM分野に関連したワークショップを実施。2018年開始以降、全国6000人の子どもたちに感動体験を提供し、好奇心や創造性、問題解決力などの向上をサポートしています。

私たちができることから始めよう

企業や団体の取り組みは規模が大きく、非常にインパクトがあります。でも私たち個人でもできることはたくさんあります。
例えば、今日知ったことを、誰かにシェアする。そうすることで興味がある人、何とかしようという人が増えることで、できることが大きくなります。
また、500円でも1000円でも寄付をすることもおすすめ。500円を寄付する人が100人集まると5万円という金額になります。
1人1人ができることを行うだけで、未来の子供たちに貢献できます。

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参考
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/4-education/
https://www.jica.go.jp/topics/2021/20210428_01.html
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/quality_education_sdgs/8070/
https://www.worldvision.jp/children/education_26.html
https://www.frogs-corp.jp/post/sdgs%EF%BC%88%E6%8C%81%E7%B6%9A%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E9%96%8B%E7%99%BA%E7%9B%AE%E6%A8%99%EF%BC%89%E7%9B%AE%E6%A8%994%E3%80%8C%E8%B3%AA%E3%81%AE%E9%AB%98%E3%81%84%E6%95%99%E8%82%B2%E3%82%92%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%80%8D%E3%81%AE%E9%80%94%E4%B8%8A%E5%9B%BD%E3%81%A8%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F
https://research.lightworks.co.jp/sdgs-04#2
https://sdgs-connect.com/archives/370

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