vol.312 「イラッ!」としたときどうしていますか?
アンガーマネジメントで、怒りをコントロールする方法

column

2023.03.02

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職場で、家庭で、何かの拍子にイライラしてしまったとき、皆さんはどのように怒りに 対処していますか。うまく感情を切替えできずに、不機嫌そうに黙り込んだり、周囲の人や物に八つ当たりしてしまったり……。冷静になった後に、自分の行動を振り返って後悔する人も多いのではないでしょうか。

人間関係や仕事にも影響を与えかねない、怒りの感情。上手に付き合っていくためのトレーニング方法として「アンガーマネジメント」が注目されています。どういったものなのか、すぐに実践できる方法などを詳しく解説していきます。

アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントは、直訳すると「怒りの管理方法」という意味。
1970年代にアメリカで生まれた怒りの感情と上手に付き合うための心理教育、心理トレーニングのことです。

元々は犯罪者のための更生プログラムなどとして用いられていましたが、時代の変遷とともに一般化し、近年では企業の研修カリキュラムとして取り入れられることも増えてきました。

アンガーマネジメントというと、怒らないようにすることかと勘違いされやすいですが、怒らないことを目的とするのではなく、自分の中に生まれた怒りを、 適切に管理・コントロールすることが本来の意図です。
つまり、怒る必要のあることは上手に怒り 、怒る必要のないことは怒らなくて済むように区別することなのです。

アンガーマネジメントを実践するメリット

私たちは生きていく上で、必ず人 とコミュニケーションをとります。
親、子ども、パートナー、友人、職場関係など、多岐に渡ります。
たとえば、子どもが言うことを聞かずにイラっとする。職場の上司や部下と意見が合わず言い合いになるなど、 生活をする上で、少なからずイライラしたり、むかつくということは誰しもがあることです。
そうしたときに、その感情のままにコミュニケーションをとると、物を壊したり、相手を怒鳴ったり、はたまた自分を責めたり、攻撃性が強まり、人間関係が悪くなってしまい、余計な時間を費やしてしまうということが起きます。

逆に、怒りをコントロールできると、良好な人間関係を築きやすくなり、作業時間が短くなったり、無駄な行動が減り時間が有効活用できる、冷静に物事を判断できる、ストレスが軽減するなどのメリットが生じやすくなるのです。

怒りの感情のメカニズム

では、この怒りの感情はどうやって起こるのでしょうか。
実は、怒りは、人を含めた動物にとっては自分や自分の子どもの身を守るための本能的な感情で、身の危険性を感じたときに「威嚇」や「警戒」 のために怒りという感情を表すのだと心理学の中では言われています。

怒りの根本には他の感情がある

怒りの感情を考える上で、人の感情は 第1次感情と第2次感情に分けて考えることができます。
怒りはどちらかというと第2次感情で、怒りを発する前に、私たちは悲しみや悔しさ、不安などの感情を心の中に蓄積する仕組みを持っています。
そういった悲しみや悔しさが第1次感情です。
この第1次感情が許容範囲を超えてしまうと、それらの感情を含んだ怒りとして表にあふれ出てしまうのです。

怒りの感情は悪いものではない

怒りの感情はよくないと捉えている人が、 多いのではないでしょうか。その捉え方が前提にあると、私たちはその怒りを抑圧するだけになってしまいます。

怒りは、何かの理由(第1次感情)がなければ発生しにくいもので、怒りの根底には、複雑に絡み合った悲しみや不安などという感情が存在していることをまずは知ることが大切なのです。

今日からできる!怒りのコントロールの3つのコツ

6秒、まずは我慢

怒りでカッとなったことがある方は多いと思います。怒りは衝動的に出現しがちですが、実は、怒りは最初の「6秒間」がピークだと言われています。この6秒間を、いかにやり過ごすかが重要。6秒を過ぎると、怒りは完全にはなくなりませんが、幾分か理性的になることができます。
怒りを感じた瞬間、深呼吸する、その場を一旦離れる、何も考えないようアタマを真っ白にして思考停止するなど行動するといいでしょう。

アンガーログと怒りの数値化をしよう

アンガーログとは、怒りについて記録すること。怒りを感じた日時や場所、程度を記録することで、自分が怒りやすい状況などのパターンを見つけられます。
アンガーログを記録する時や、怒りを感じた際に、その怒りを数値化してみることも客観的に自分を見つめることにつながります。平穏な状態を0、人生最大の怒りを10として10段階で怒りに点数をつけます。
数値化してみることで、自分の怒りの傾向がより理解できます。

自分の許容範囲を広げ、「〇〇するべき」という価値観を変えていく

「〇〇するべき」と考える自分の価値観と異なるとき、人は怒りを感じます。しかし、「〇〇するべき」の範囲は人それぞれ。他人が考える「〇〇するべき」との 間にはギャップが存在するのです。

例えば、「どんな場合でも嘘をつくべきではない」という人もいれば、「必要があれば、嘘をついても良い」という人もいるはずです。
自分の中のこだわりを知ること、ひとつひとつに「許容できる」「○○なら許容できる」「許容できない」の3段階で許容範囲を分けてみましょう。
また、相手は自分とは異なる価値観の元で行動していることを認識し、相手の価値観を理解するよう心がけましょう。
怒りの感情と上手く付き合っていくためには、生じた怒りを上手に扱うことに加え、普段からの自分の意識を変えていくのが重要です。

「怒り」はマイナスの感情ではありますが、楽しい・嬉しいなどのプラスの感情と同じで、私たちに必要な大切な感情のひとつです。
ときには怒りも重要なエネルギーとなり得ることもあります。
しかし、不必要な怒りは、自分自身を苦しめ、他人との関係も壊してしまうことがあります。
アンガーマネジメントはスキルです。
そのスキルを身に付け、上手に怒りをコントロールし、自分も他人もストレスが溜まらない生き方を目指しましょう。

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