vol.304 SDGsの第3の目標「すべての人に健康と福祉を」。
世界の子どもたちと医療について

column

2023.02.08

SHARE

熱が出た、咳が止まらない・・・そういったとき、あなたはどうしますか?
多くの方が病院を受診するのではないでしょうか。
今、日本では生まれてから死ぬまで、けがや病気をすれば医療を受けられ、年齢を重ねれば介護を利用することができる環境があります。

しかし世界に目を向けると、このように恵まれた環境は当たり前ではない国や地域も多くあります。予防や治療をすれば治る病気にも関わらず、毎年多くの人が命を落としているのです。
そんな問題を解決しようと取り組まれているのが、SDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)が掲げる目標3「すべての人に健康と福祉を」です。

今回は、この目標3「すべての人に健康と福祉を」について、世界の状況や日本の状況などを考えていきましょう。

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」とは

SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」は、このあとに「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」という内容が続きます。
簡単に言うと、「世界のすべての人々が健康に暮らせる状態になり、病気を未然に予防したり、適切な治療・福祉サービスを受けられる社会にする」という目標です。

そもそも健康とは

そもそも健康な状態とはどのような状態のことでしょうか?

WHO(世界保健機構)によると「健康」とは
“健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。人種、宗教、政治信条や経済的・社会的条件によって差別されることなく、最高水準の健康に恵まれることは、 あらゆる人々にとっての基本的人権のひとつです”
と定義されています。

すべての人が心身ともに健康な生活を送ること、必要な医療や福祉を差別なく受けられることは、基本的人権の一つです。豊かな社会の構築にとって、人々が健全であることは重要です。
ですが、現在、途上国を中心に世界には貧困などが原因で医療などのサービスを十分に受けられない地域が多く残されています。
このような現状からあらゆる人々が身体面、精神面、社会面のすべての面で満たされた状態になれる世界の実現のために、SDGsに目標3が存在しています。

目標3が生まれた背景と世界の状況

世界の状況

世界中には基礎的な医療保険サービスを受けられない人が約36億5000万人いるとされています。これは世界人口73億人の約半分に相当します。

そのうち、生まれてから5歳未満で命を落とす子どもが1年間に500万人以上もいて、5秒に1人が亡くなっている状態です。1990年には1億2500万人だったのが、2019年には520万人にまで下がってきているものの、まだそれだけの子どもが命を落としているのです。
その中の約8割以上が発展途上国で、アフリカでは13人に1人が5歳未満で亡くなっています。
この5歳未満の子どもの死亡率は、日本の約44倍 という数字で、多くは肺炎や下痢性疾患、マラリアなどが原因です。

また、これは子どもだけではなく、妊婦も同様です。
世界では年間22万5000人もの妊産婦が命を落としています。
子ども同様、その数は発展途上国が多く、若い女の子が望まない妊娠をし、妊娠中や出産で亡くなることもあります。

こういった原因は、病気になっても適切な治療が受けられれば、また健康を取り戻せるのに、予防接種やワクチンといった十分な予防や治療 が受けられないために亡くなる命が多くあるのです。

日本の状況

上記で世界の状況を見てきました が、日本ではどうでしょうか。
日本は世界で最も優れた保健医療サービスを提供している国の一つです。
「世界子供白書2019」の発表によると、日本の5歳未満児 の死亡率は1000人に対して2人、妊婦の死亡率は10万人に対して3.3人と低い数値になっていて、年々減少傾向にあります。

とはいえ、日本では都市部に行くほど病院の数が増え、地方に行くと大きな病院が少ないのが現状です。日本でも地域によって受けられる医療には差があります。

このように、母子の病気や死亡率の低減、感染症の根絶、交通事故死の低減、性と生殖に関する健康(リプロダクティブ・ヘルス)の改善、それだけでなく、アルコールや薬物の乱用防止、たばこの規制の強化、非感染性の疾患および大気汚染などのような環境上の疾病の削減といった、現在、世界が抱えている課題を解決するための具体的な内容が、この目標3「すべての人に健康と福祉を」には示されています。
次回は、この課題に対する取り組みなどを見ていきましょう。

RENOVO Moist Milk<レノーボ モイスト ミルク>のご紹介
毛髪ケアに優れたオイルを ふんだんに含んだオイルリッチミルク。
ヘアカラーをしている方におすすめ! 3種のオーガニックキャリアオイルがカラーによるダメージを補修し、キューティクルを整え、指通りの良い髪に導きます。

参考
https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/health_and_wellbeing_sdgs/8393/
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/3-health/#:~:text=2030%E5%B9%B4%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AB%E3%80%81%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%82%BA,%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%82%92%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81%E3%82%8B%E3%80%82&text=2030%E5%B9%B4%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AB%E3%80%81%E4%BA%88%E9%98%B2,%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%82%84%E7%A6%8F%E7%A5%89%E3%82%82%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81%E3%82%8B%E3%80%82
https://gooddo.jp/magazine/sdgs_2030/health_and_wellbeing_sdgs/4719/
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Column/ISQ000015/ISQ000015_005.html


recommended posts

PAGE TOP