近年、サステナブル、SDGsなど様々な点で地球の環境や人権問題などについて 耳にする機会が増えています。
今世界で起こっている問題をまとめた内容で、「グローバルリスク報告書」というものがあることをご存じでしょうか?
実は今年で17回目の報告がされているのですが、どういった内容が書かれているのかご存じない方も多いのではないでしょうか。
グローバルリスクとは何なのか、何が書かれているのか、グローバルリスク報告書から見える世界の状況はどういったことなのか、見ていきましょう。
世界経済フォーラムって?
世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)は、自由貿易や技術革新、地球環境の保護、貧困や差別問題などを解消すべく、政治、経済、学術等の各分野における指導者層の交流促進を目的とした独立・非営利団体です。
1971年にスイスの経済学者によって設立されて以来、独立した公正な組織として、グローバルかつ地域的な経済問題に取り組むために、主要な国際機関と連携して活動しています。
世界経済フォーラムが毎年発表する「グローバルリスク報告書」
この世界経済フォーラムの年次総会が、スイスのダボスで行われることから、通称、ダボス会議と呼ばれています。もしかすると、ダボス会議というと耳にされたことがある方もいるのではないでしょうか。
この年次総会の前に公表しているのが、「グローバルリスク報告書」で、2022年で17年目となります。
2022年の「グローバルリスク報告書」の内容は
グローバルリスク報告書の2022年では、今後10年間の深刻度から見たグローバルリスク トップ10には 以下のものがあげられました。
1位:気候変動への適応(あるいは対応)の失敗
2位:異常気象
3位:生物多様性の喪失
4位:社会的結束の侵食
5位:生活破綻(生活苦)
6位:感染症の広がり
7位:人為的な環境災害
8位:天然資源危機
9位:債務危機
10位:地経学的対立
内容を見てわかる通り、上位には、気候変動対策・異常気象・生物多様性の損失といった環境問題、社会的結束の低下、生活の危機などが並んでいます。
特に、コロナ禍において、労働市場の不均衡や保護主義、デジタル・教育・技能の格差の広がりは、世界の分断をさらに進行させる危険性をはらんでいるとされています。
そして、実際に、この問題はスタートしているのではないでしょうか。
コロナ禍における経済問題
世界経済フォーラムでは、コロナ以前の動向と比較して、2030年までに極度の貧困層は5100万人増えると予測されています。
フランスやドイツ、アルゼンチン、メキシコ、南アフリカを含む31カ国において、「社会的結束の低下」リスクが短期的リスクの上位に入っていて、社会・経済の分断やそれに対する市民の憤りは国内でも深刻な課題になると考えられています。
その一つが、ワクチンの接種率。接種率が高い国とそうではない国とで格差が広がっています。
他にも、2020年には、世界全体で3,400万人以上の海外避難民が発生しています。
しかし、パンデミックの影響や経済保護主義の高まり等が移民にとっての高い障壁となり、移動が困難になっていました。 2021年には子供を含む4,500人の移民がその移動の途中で死亡または行方不明となっている報告もあるようです。
また、企業の存続も大きな問題。
実際、日本でも帝国データバンクによると「新型コロナウイルス関連倒産」は2022年6月段階において、全国で累計3556件が判明しています。
これはわかっているだけの数なので、実際のところは、もう少し多くの事業者が倒産している可能性があります。
経済問題が健康問題にもつながる
例えば、ワクチンが打てる打てないで、労働力の低下や社会活動の格差が広がってきます。
そうすると、経済格差が広がります。
経済格差が広がるということは、病気になったときに医療にかかれない、栄養の偏りや低下など、また精神的な問題にもつながってきます。
このような点から、今年度の5位に上がっている生活破綻(生活苦)や4位の社会的結束の侵食、今年はランキングに入っていないですがメンタルヘルスの悪化など、悪循環をもたらしていくことが想像できます。
今、私たちに求められること
これまで今のリスクを見てきましたが、未来に対して、不安に思いすぎてしまっても仕方がありません。
そのような未来にしないためにも、世界中で人々が幸せで、笑顔があふれる毎日を過ごす。そして、その笑顔が広がり、自分だけではなく、周りの人たちのためにと行動できる環境にする。
その選択は、私たち一人ひとりが今あるものを当たり前と思わず、感謝して、目の前の人を、そして、環境を大切にする。
そんなところからでも変わってくるのではないでしょうか。私たち人間が造ってきた今の状態を変えられるのは、私たち人間です。
日本はまだまだ安全で、恵まれている環境にあります。だからこそ、世界の裏側の問題に想いを馳せ、目の前のことから始めていきましょう。
すべてを通してオーガニックならではの心地よさを実感していただけます。
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