多くの人がカラーやパーマ、あるいは自分で髪を巻いたりして、思い思いのヘアスタイルを楽しんでいます。
カラーなどのヘアアレンジによって髪の毛が傷んでしまうシーンも多いのではないでしょうか?
今回は、髪の毛が教えてくれることと、そして、美しい髪を保つための毎日のケアについてご紹介します。
髪から見て取れる健康状態
実は、髪が傷む原因はカラーリングなどの外部からのダメージだけではないのです。
ついつい見落としがちですが、内部にも原因があります。
内部的な要因…タンパク質とミネラルの不足
人間の皮膚や、爪や髪の毛は、主にタンパク質でできています。
そのため、タンパク質が不足すると栄養が足りず、新しく元気な皮膚や髪の毛が作られないのです。
特に、ミネラルの一種である亜鉛は、タンパク質を髪に合成する時に必要な栄養素で、髪に栄養を運ぶという、とても重要な役割を果たしています。
やりすぎケアで見逃している健康状態
髪の毛が傷んでいるからといって、やみくもにケアをしているだけでは
髪の毛の美しさは取り戻せません。
それだけでなく、自分の体の健康状態のサインを見落としているため、放っておくと髪だけでなく、お肌のカサつきや精神疲労など、他のところにも支障をきたしてしまいます。
美しい髪の毛を手に入れるためには、根本からの解決が必要です。
食生活や生活習慣同様に、髪の毛ケアの仕方を見直してみましょう。
髪のケアは古代より重視されていた
唐の時代に書かれた『備急千金要方』という医学書には、以下のように記されています。
『髪を洗った直後に風にあたってはいけません。
湿ったままの髪を結うこともよくありません。
このようなことを続けると、頭風(頭痛や風邪の症状)やめまい、抜け毛、顔のシミ、歯痛、耳聾(耳が聞こえなくなること)の原因となります。』
※出典:技術評論社『からだと心を整える「食養生」』辻野将之著
『医心方』という平安時代平安時代の医学大全にも、髪の保護法方に関して多くのことが紹介されています。
平安時代の女性は、髪を床につくくらいまで伸ばしていたので、日頃の髪へのケアは、それはそれは大切なものだったでしょう。
東洋医学では、髪は「血」の「余り」であるという考えがあり、血の状態が、髪の状態に直結すると考えられています。
昔から、髪の毛は健康状態を写す鏡であり、日頃から髪と向き合い、ケアをきちんとしていたことがよくわかります。
髪の本来の力を信じてみましょう
今日から始めるブラシケア
美しい髪を保つために、バランスの良い食事やストレスの軽減に加えて、今日からぜひ、ブラッシングを見直してみてください。
髪の毛は、本来生命力に溢れています。
医心方にも、髪をとかすことの大切さが記されていますが、髪はブラッシングをすることで、本当に生き生きとしてきます。
髪への負担が軽減されるだけでなく、髪の潤いや柔らかい手触りを保ってくれます。
もう一つ、ブラッシングの効果として血流が良くなることが挙げられます。
櫛の頭皮への刺激が地肌の血行を良くし、髪の根元を強くします。
毛根が強くなることで、抜け毛を防ぐと言われています。
今日から毎日たくさん髪に櫛を通すようにしてみてください。
櫛はツゲなどの木製のものが良いです。
髪質や髪型によって、櫛でもブラシでも構いません。
ブラシの場合も、木製や動物の毛などの自然なものから作られたものにしましょう。
自然のものから作られた櫛やブラシを使い、髪をとかすたび、髪にツヤが現れてきます。
それはまるで、髪の毛が生き返っているかのように見えます。
これが、髪のもつ本来の美しさと生命力です。
髪が持つ生命力を信じ、やりすぎなケアは早急に見直しましょう。
髪はあなたの健康状態を写す鏡のようなものです。
昔も今も、髪の綺麗な人は健康的で美しいのです。
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